コールドマウンテン
【プロローグと感想】
南北戦争末期、度重なる戦闘で負傷をしたインマンは
出征直前にたった一度くちづけを交わした牧師の娘エイダが待つ
“コールドマウンテン”へ戻る決意をする。
脱走兵は捕まった場合重罪に問われ
残虐な殺され方をすると知っていても.......。
一方エイダも過酷な運命の中、気丈にインマンの帰りを待ち続けるのだが...。
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戦争は決していいものではないし、間違った行為だけど、
皮肉にも戦争をするごとにその国は成長をしていく。
日本もヨーロッパも歴史には多くの戦争があった。
アメリカは歴史の浅い国であり、まだまだそういう意味で
「戦争し足りない」から現代でもよその国に戦争を仕掛けるんであろう。
作中で、コールドマウンテンに住む男たちにも出征の話があり
こわいくらい異様な盛り上がりを見せる。
男たちは戦争に出かけられることに喜びを感じ、
肩を叩きあって敵を殺すことを声高に叫ぶ。
自分たちの思想を守るために戦えることに対してというより、
人殺しが堂々と出来ることに対して喜んでいる様に思えた。
この作品は、そうやって憎むべき戦争から
無理矢理引き離された男女・親子の様々な思いが
インマンとエイダを中心に語られていく。
単なるラブストーリーではない。
「イングリッシュ・ペイシェント」でも魅せた
壮大な自然美がこの作品にも満載。
実際の撮影はルーマニアで行われたらしい。
今のアメリカには当時の面影はないそうだ。
この映画は原作があり、原作者のチャールズ・フレイジャーが
曾祖父や大叔父から語り継がれた南北戦争の話が基になっているそうだ。
そして、その大叔父がW.P.インマン、ヴァージニアにある病院から実際に
家まで480キロを歩いた本人なんだとか。
エイダを演じるのはニコール・キッドマン。
生きていく上で役立つことを一切教わらずに育った深窓のお嬢様。
元々の彼女(ニコール)の持つ雰囲気なのか、最初から最後まで
どこか非現実的な感じのするエイダ。要するに「お人形さん」なんである。
インマンとの会話でもほとんど本心を見せず、常に怒った様な印象を受ける。
だからインマンが彼女のどこに強く惹かれ、過酷な状況でも彼女を想い続けて
ひたすらコールドマウンテンへ戻ろうとするのか、
ちょっと理解に苦しむところはある。
インマンを演じるのはイギリス人俳優、ジュード・ロウ。
最近額の生え際が厳しいことになってきているが、相変わらず美形。
彼を観る度、サッカー選手のトッティを思い出す。似てると思う。
どちらかのファンで「納得いかん!」っていう人がいたらごめんなさい。
この作品で彼が美しくいるのは、本当にわずか。
殆どヒゲ面シーンが満載。しかもそのヒゲが重いのか(笑)
顔が下へのびちゃってる感じがするんだな。いや、うそ。
メイクだろうけどね、あまりに過酷な旅をしてるんだから。
エイダを助ける、流れ者のルビーに、
この役でアカデミー賞をやっと受賞したレニー・ゼルヴィガー。
彼女が出てきて、雰囲気が変わるほどの存在感がある。
本当に生き生きと演じていて、粗野なんだけどかわいいという
ルビーには彼女以外考えられないという気がしてくる。
父親への様々な感情変化が面白い。
脇役も豪華。
エイダの父にドナルド・サザーランド。既に有名だが
あの「24」役者キーファー・サザーランドの実父。
インマンを匿う戦争未亡人セーラにナタリー・ポートマン。
短いシーンながらも印象的。
インマンと共に逃避行をする生臭牧師(笑)ヴィジーに
フィリップ・シーモア・ホフマン。
「あの頃ペニー・レインと」で観たばかりだったので
なんか知り合いみたいな感じがしてしまった(笑)
インマンが弟の様に思っていたオークリー役に
「スリング・ブレイド」の少年役で注目を浴びたルーカス・ブラックが
成長して出演。彼は「X-files The Movie」にも出演していた。
成長しても面影はありますな。結構きれいに成長してました(笑)
エイダの隣人、サリーにキャシー・ベイカー。
海外ドラマ「ボストン・パブリック」等に出演。
どこかで必ずお目にかかっているはずの女優さん。
友人曰く、
「“ボスパブ”では結構怖い役だったので一物あるとずっと思って観てた。」そうな(笑)
確かにルックスはきついし、冒頭でのエイダとの会話も
ちょっとイヤミっぽかったので、そう思っても仕方ないかなと。
逃亡中のインマンに出会うジュニア役にジョヴァンニ・リビシ。
「閉ざされた森」や、今公開している「ロスト・イン・トランスレーション」に出演。
結構ダラしない役が多い気がするのは気のせい?
初めて観たのはTVドラマ「X-FILES」だったな。なんか超能力がある役だった。
インマンとヴィジーを渡し舟に乗せる少女にジェナ・マローン
彼女もつい最近「海辺の家」で観た。
ジミーと親しくなるアリッサという近所の少女役。
「コンタクト」でジョディ・フォスターの役の少女時代を演じたことで注目を浴びる。
他には「シカゴ・ホープ」にもゲスト出演してるとか。
ルビーの父、スタブロッドのバンドメンバー、
ジョージア役にジャック・ホワイト。
彼はバンド、ホワイトストライプスのギター&ボーカル。
実際に作中でも歌声を披露している。
私生活ではかなり問題児。
デトロイトのクラブでザ・ヴォン・ボンディーズの
ジェイソン・ストールスタイマーをぶん殴ったらしい。
でもって加重暴行の罪に問われている。
既に判決が出ていて、罰金で済んだ模様。
オフィシャルサイトは こちら
日劇3にて鑑賞。
こちら↓にもTBしてます
コールド マウンテン@映画生活
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Commenti
こんにちは~。
コメントとTB有難うございました^^
私もさせて頂きましたm(__)m
えっーー最初の方なのでつたない・・なんて仰ってましたが、
とっても綺麗に纏めてらっしゃいますよー!(^^)!
感想もとっても共感出来ます。
ジュード、今回はトッティですね^^
うんと、ジュードの方が美しいです(笑)
あのきちゃないお顔でもなんでも美しくてよだれでした(爆)
レニーちゃん、わっ、FLUFFYさんっ!!
男優さんだけではなくて、女優さんも好み一緒です!(^^)!
いいですよね~彼女^^
Scritto da: てるみ | sabato, settembre 11, 2004 12:08 PM
☆てるみさん
こちらこそ、どうもありがとうございます。
トッティ説、コメントいただいちゃいましたね。
まあ、彼はワガママ王子なので(^^;
レニーは上手いですよ。初めて観たのは
「ザ・エージェント」でトムの相手役だったんですが。
太ったりやせたりと、実に「女デニーロ」ですよね。
Scritto da: FLUFFY | sabato, settembre 11, 2004 08:27 PM
単純にキッドマン目当てだったので
思わぬ拾い物って感じの良い映画でした
Scritto da: だにい | sabato, settembre 18, 2004 08:57 PM
☆だにいさん
この作品は、キャストがそれぞれぴったりなんですよね。
ニコールのあの人形的な美しさが深窓の令嬢にあってたし。
後半逞しくなっていく過程もよかったです。
Scritto da: FLUFFY | lunedì, settembre 20, 2004 01:51 AM