ビハインド・ザ・サン
【プロローグと感想】
ブラジルの土地に住む二つの家族。
土地の権利を巡って、
長年に渡り互いに殺し合いながら争っている。
ブレヴィス家のトーニョは、
兄をフェレイラ家に殺されているが
その敵を討つことに。
しかし、今度はトーニョが命を狙われる側になる。
無意味だとも思いつつ、
生まれた家の宿命を受け入れようとしていたトーニョの前にサーカスの少女、クララが現れ・・・・。
*************************
昨年の11月末に観た作品で、
もう3ヶ月ほど経過してしまった。
この作品を観た後に、PCの故障やら何やらで
なかなか記事をアップできないでいた。
単に、ロドリゴ・サントロ目的で観ようと思っていた作品。もうすぐ上映終了と聞いて、仕事帰りに観ようと劇場を訪れたら、夜は「誰も知らない」のみの上映で、この「ビハインド・ザ・サン」は昼間しか上映してないと言われてしまった。
翌日がちょうど休みだったので、
なんとか観ることができた。
考えてみると、こうして記事にアップするまでに
普通の映画よりも手間がかかってしまってるかも。
家同士の憎み合い。
目には目をの世界。
土地の権利を巡って、
何代もの尊い命が奪われてきた
二つの家族。
どちらかというと、
フェレイラ家の方が肥沃な土地を手に入れているのか
比較的裕福で、家族の人数も多い。
逆にブレヴィス家は父、母、
トーニョとパクー(最初はまだ名前がない)の4人家族。
既に数でも負けている・・・。
一応、闇討ち禁止とか、一対一とか
殺された者の着用していたシャツに付着した血が、
乾いて黄色くなったら
次の敵討ちができるとか、細かい決まり事はあるらしい。
じゃあなんで、
話し合って土地を分け合おうとしないのか。
もう、土地の権利だけじゃなくって
名誉の問題になってしまっているから。
家や親に泥をぬって生きるか
家の名誉の為に殺されるか。
砂地で荒れ放題の土地からは、
わずかばかりのサトウキビしか取れず
それで砂糖を作って生計を立てている状態。
仕事は一家総出で行う。
それこそ汗みどろになりながら。
そんな状態でも名誉はあるわけで。
トーニョとしても、
生まれた家の宿命としていずれ殺されることを、
生き残れないことを半ば諦めていたはずなのに
そこへ現れた美少女クララ。
その少女にトーニョは恋をしてしまう。
トーニョの心の動きはとっても静かに表現されていて
ロドリゴ・サントロの表情がとってもよかった。
トーニョの弟で、
「坊や」と呼ばれていたパクーが
最初にクララの虜になる。
彼の場合は、クララ=人魚姫。
兄とクララが仲良くなることに喜びを感じ、
大事な優しい兄が殺されるのをなんとかして避けたいと願っている。
そのパクーの願いは、思わぬ形で叶う。
それはパクー自身が望んでいた結果であり
自らその道を選んだ様に思えた。
ずっと空が青く、土地とのコントラストが美しかった。
クララ役のフラヴィア・マルコ・アントニオが
ロープにつかまり、
その下でトーニョがくるくるとロープを回すシーンがある。
実際にサーカス団員の彼女ならではのシーンだった。
まだ昼の明るい時間から、
夕暮れまで周り続けていたのにはびっくりしたけど。
【キャスト紹介】
トーニョ役は、ロドリゴ・サントロ。
「カランジル」
「チャーリーズ・エンジェル/フルスロットル」
「ラブ・アクチュアリー」等に出演。
バズ・ラーマン監督の『シャネル No.5』のCMで
ニコール・キッドマンと共演している青年は、このロドリゴ。
父役は、ジョゼー・ドゥモンチ。
「傷だらけの生涯」「終わりよければ」等に出演。
母役は、リタ・アッセマーニ。
「セントラル・ステーション」に引き続き、
W・サレス監督作品出演。
パクー役は、ラヴィ・ラモス・ラセルダ。
今作品がデビュー作。
サルスチアーノ役は、ルイス・カルロス・ヴァスコンセロス。
「私の小さな楽園」「カランジル」などに出演。
クララ役は、フラヴィア・マルコ・アントニオ。
実際にサーカスの団員。
今作が映画デビュー作となる。
【オフィシャルサイト】
日本語 ポルトガル語・英語・フランス語(ポルトガル語のみ画像が見られます)
04/11月
新宿武蔵野館にて鑑賞
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Commenti
こんばんは!
と言いますか、ご無沙汰しておりました~。
(反応が出遅れてしまいましたが)待望の記事投稿で嬉しいデス。(^^)
昼間だけの上映とのことで、観るのが大変でしたね。
かなり暗く重い作品でしたよね・・・こと細かい復讐の掟にもビックリでした。
だけれどもロドリゴの存在、坊やの存在、そして映像のキレイさもあって、結構印象深い作品になりました。(何と言えばいいのか、安易に好きといえないけれど、結構好きな作品というか・・・でもこれはロドリゴの存在のせいかしら?)
そぅいえば・・・
クルクル回るクララ、
そして、ブランコに乗るトーニョや坊やを見て、少しクラクラと目が回ってしまいましたよ。^^;
スパイダーマン2のトレイラーを観ても、目まいを憶えた私なので、かなりバランス感覚が劣ってるのかもしれませんが。(笑)
Scritto da: aju | domenica, febbraio 20, 2005 09:45 PM
☆ajuさん
復活おめでとうございます!
やっと記事アップできました。
消えつつある記憶を辿ってのエントリなので
ちゃんと意味が通っているか不安です。
この作品、もうすぐDVDになるみたいですね。
楽しみだな。内容は重たいですけどね。
目が回るのは分かります。
私は劇場で鑑賞するときは後ろの方で観ます。
前だと目がスクリーンの動きについていけないんですよ。
カメラがぐるぐる動く作品とか苦手なので
ウォン・カーウァイ監督作のカメラマンの
クリストファー・ドイルが撮影したのとか
本当にダメです(^。^;)
Scritto da: FLUFFY | domenica, febbraio 20, 2005 11:32 PM
結構重く暗い感じで,ちょっと息苦しい感じもありましたけど,
映像の綺麗さや,音楽のよさ,舞台や設定の圧倒感に
惹きつけられて,じっと見ていましたよ.
静かで抑揚がなかったのに,眠気が全くこなかったのも
僕の中ではかなり珍しかったです.
Scritto da: onox | mercoledì, febbraio 23, 2005 04:22 PM
☆onoxさん
映像、キレイでした。
特に青空が。
ロドリゴ・サントロ目的で観たんですが
ウォルター・サレス監督作を他にも観たくなりました。
「モーターサイクル・ダイアリーズ」は観ましたけどね。
Scritto da: FLUFFY | venerdì, febbraio 25, 2005 05:34 AM
ロドリゴ、かっこいいですよねぇ♪
シャネルのCMのニコールの相手役もかっこよかったです♪
ほんと青空が印象的にきれいでしたね。
大作では感じられない感覚を受けた作品でした。
Scritto da: cocoa | martedì, marzo 01, 2005 05:05 PM
☆cocoaさん
そうそう、シャネルのCM!
映画館の劇場CMとして大画面で観たときは
感動しましたよー。
これからの彼が、どんな作品に出演していくのか
楽しみです。
Scritto da: FLUFFY | mercoledì, marzo 02, 2005 12:16 AM